麻について

   

京都洛柿庵の麻生地について

京都洛柿庵では製品のほとんどに天然の手織り麻生地を使用しています。今から25年前、染めを活かす天然素材を探し求めていたところ、手織の麻生地にたどり着きました。染め上がりの自然な風合いや素材感に感動し、それ以来麻 生地にこだわり続け、ほとんどの製品に使用しています。

苧麻(ラミー)、ヘンプ、リネン、ジュートなど、麻と呼ばれる植物繊維の中で、苧麻を選んでいます。苧麻は爽やかなシャリ感や張りがあり、細く美しい糸で織られた生地は、他の天然繊維の中でも強度が高くとても丈夫なためです。京都 洛柿庵では織り上がった麻生地を丁寧に自社で糊抜き精練し、特殊大型プレスをかけるので、さらにしっかりした張りの麻生地に仕上がっています。手紡ぎから手機まですべての工程において人の手から作り出される、手織麻生地のあたたかみや素材感を感じていただきたいと考えています。

麻とは

麻の起源ははるか遠く、紀元前1万年ごろから栽培され、衣類や生活道具をはじめ衣食住に使用され続けている、人間にとても身近な繊維です。

日本では縄文時代の遺跡から麻繊維や種子が発見されていることからその歴史は古いことがわかります。江戸時代以前まで、生産性と質の高さから身分を問わず多くの人々が麻を使った上着や肌着に着ていました。麻は通気性が良く強度も丈夫、抗菌性も高くさらっとした感触で涼しいため、とても着心地の良い快適な素材なのです。

神聖な素材

日本人にとって麻が身近なものであることのひとつに、神道に麻が登場することがあげられます。大麻と書いてオオヌサと呼ぶ、お祓いに使う白い紙の付いた道 具があり、後に神事に使われる紙や布を総称して大麻と呼ぶようになりました。

また、江戸時代の神宮大麻(ジングウオオヌサ)の御札の中身には、麻の繊維が入っていました。その他、切麻や祓具、水引などにも麻紐が使われています。麻は神聖な繊維で悪魔を避けると信じられていたからです。

お手入れ方法

麻はデリケートな素材なので、麻生地・麻製品の扱いには十分注意が必要です。

アイロンで「しわ」は伸ばせますが、折れてしまった生地は元には戻りません。

また当社の染めは直射日光に弱いため、できるだけ屋内でご使用ください。

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